芥川龍之介の侏儒の言葉
こんにちは。
家裁のインターンに参加する機会があったので、せっかくだからとインターン前に家裁の調査官がでてくる伊坂幸太郎の『チルドレン』を読みました。
その中で出てきたのが『侏儒の言葉』。
気になったので本屋さんで探して読んでみました。
作者の箴言集で、世間に対する皮肉たっぷりの嫌味やら軽蔑的なつぶやきが並んでいる中で、たまにユーモアもあったりして、ふふっと笑えます。
合わせて、こんなに厭世的で他人を軽蔑するようなことを言ってるけど、心の中では本当は人間が好きだよなーと随所に感じさせる点もいいなと思いました。
個人的に気になった言葉です。
〇人生は一箱のマッチに似ている
重大に扱うのは莫迦々々(ばかばか)しい。重大に扱わなければ危険である。
〇人生を幸福にする為には、日常の瑣事を愛さなければならない。雲の光、竹の戦ぎ、群雀の声、行人の顔、ーーあらゆる日常の瑣事の中に無上の甘露味を感じなければならぬ。
〇わたしは不幸にも「人間らしさ」に礼拝する勇気は持っていない。いや、むしろ屡「人間らしさ」に軽蔑を感じることは事実である。しかし又常に「人間らしさ」に愛を感ずることも事実である。
〇百足、ちっとは足でも歩いて見ろ。
蝶、ふん、ちっとは羽根でも飛んで見ろ。
と付箋をつけていたところを挙げてみましたが、調べてみたらこのあたりは侏儒の言葉の中でも名言として取り上げられることが多かったみたいです。
逆に自分の感性が世間とそんなにずれていないことがこんなところでわかりました。
難しい項目もありますが、天才ってこういうことを考えて生きているんだなということが垣間見えて色々と興味深いです。
今日はただ単にこういう本もありますという紹介なので、特に自分の考えなどは書きませんが、気になった方はご一読を。
解説が筒井康隆なので、もし手に取ったらそちらも読んでいただきたいです!
それでは。